Vol.1 から少し日が空いてしまった。
前回は源頼朝、北条政子の長女・大姫と、木曽義仲の嫡男・義高の話をした。
切通を抜けた先、岩舟地蔵堂を過ぎて踏切を渡ると、閑静な参道が右手に見えてくる。
鎌倉五山第三位の「寿福寺」である。
丁度この記事を書いている時期的にNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が大詰めを迎えていて、物語のクライマックスに大きく関わる鎌倉幕府三代将軍 源実朝、北条政子親子の供養塔がここにあることが解った。
参道を抜けた先に寿福寺本殿が見えてくる。
残念ながら通常非公開となっているが、GWとお正月だけ特別に拝観が可能となるらしい。次の年明けに行ってみようか、と熟考したのは言うまでもない。
裏手の方へ回りしばらく歩くと看板が見えてくる。両名の墓が左手の方にあるとのことだそうだ。
高い崖の岩肌沿いに、今っぽくはない古来の雰囲気を残した広い墓地が広がっていた。
夕方で日が落ちていたこともあって少し薄暗く、自分以外に居た唯一の若い女性は、少し怖くなったようでオドオドとしているように見えた。
俗に言う「歴女」だろうか、おそらく自分と考えは同じで、政子、実朝御両名目当てであろう。
尼将軍 北条政子 供養塔。
行って解る、そのこぢんまりとした感じ…。
鎌倉幕府初代将軍の妻の墓としては、と感じるところではあるが、岩肌に掘られた「やぐら」に佇むその五輪塔は個人的に言うと好きである。
載せるにも少しはばかられるほどの駄写真、持ち合わせたレンズの焦点距離が厳しかったとはいえ、この写真は酷いと思った。
ちなみに、左手の「やぐら」が実朝の供養塔である。
しかし、何故にこのような撮り方をしてしまったのだろう…。
写真の出来映えはさておき、本当に何か神秘的な空気感があるスポットだ。
本来、この親子は「勝長寿院」に埋葬されていたのだが、鎌倉幕府滅亡後に火事などで消失してしまい廃寺となってしまった。
その後供養塔はここに移されたのだと思うが、詳しいことは調べても情報は出てこなかった。
「墓」といってもここに埋葬されているわけではないのだろう。意外にこの時代の偉人の墓標は、何かしら曖昧になっていることが多く、現代でも解明できてない部分が多いのだと感じた。
それにしても「鎌倉殿の13人」で北条政子演じる、小池栄子さんの演説は本当に感動した。これまで1話からずっと視聴してきたのはこの日のためだったのだと言わざる終えない。
義時演じる小栗旬さんの泣いている演技を見たら、こちらとて涙せずには居られず、年末に今年で一番泣かされるとは思ってもみなかった。
最終回がどうなるのか、楽しみでしょうがない。
最後に、道中のスナップフォトをば、ご査収くださいませ。
撮影機材
・Nikon Z6Ⅱ
・AF Micro-Nikkor 55mm f/2.8
・マウントアダプター FTZ